30000系ニュービスタカー登場から10年。スタイルもカラーもこれまでの近鉄特急のイメージを一新するものとなりました。 というわけでこの年の題材は迷うことなくアーバンライナーに決定しました。 ■年賀状1989年 <近畿日本鉄道 21000系 アーバンライナー> 近鉄アーバンライナーです。 好きな近鉄特急の新車、ということで、この年の題材選定は全く迷う必要はありませんでした。 デザインの変更も、これだけ思い切ったものにするとさっぱりして妙な違和感、というものを感じません。 それもデザイン次第ではありますが。 この11年前にサニーカー12400系が登場し、先頭部が主に塗装塗り分けでデザインがマイナーチェンジしたときには少しばかり違和感を覚えたものですが。 アーバンライナーの流線型のスタイルをうまく表現するにはやはり真横からの視点が一番、というのも早くから決めていました。 さらに、背景は奈良か斑鳩、室生あたりをイメージした寺と小高い丘の風景、というのもほとんど迷わず決めていたため、今回はデザインに困ることは全くありませんでした。 唯一の欠点は、当然ながら真横からの風景では、縦長の葉書の中では列車が小さくなってしまうことです。(葉書を横にする、という手もあるのですが、基本的には考えていません。) 思い切って先頭部、客室ドア後ろ付近で切ってしまおうかとも考えましたが、寺と丘のモチーフから、風景の中に列車が溶け込むイメージにしたかったため、このようなデザインになりました。 このため細かい線などはかなり省略しています。 以前は列車(車両)主体でかなり大きなアップのデザインが多かったのですが、このころから車両のスペースが小さくなり、だんだんマークのような扱いになっていったようです。 最近と比べると、「謹賀新年」の文字がかなり大きいのが目立ちます。 自分では、おおむねイメージ通りの風景を表現できたと思っているのですが、如何でしょうか。 さて、先日久しぶりにアーバンライナーに乗車する機会がありました。 すでに営業開始15年が経過しましたが、少しも古くなった感じがしません。 それどころか、窓の大きさとかややメタリックで直線的な室内デザイン等、最近のパネル内装の車両で失われたスマートさが溢れています。 おそらくあと10年経過しても、やはりトップクラスのデザインである点は変わらないのではないでしょうか。 名古屋駅の自動販売機で乗車直前に求めたチケットです。 乗客は多く、なかなか盛況のようです。 昔、初めて乗ったノンストップ特急が2両編成でガラガラだった頃がうそのようです。 デラックスシートの料金が410円というのもリーズナブルな投資で、実に快適な2時間余りでした。 ところでアーバンライナーに似た車両として、ドイツ国鉄DBのインターシティ用ET403形があります。 こうして比べて見ると、確かに先頭部はよく似ていますが、そっくりだと言う批評はあまり耳にしないようです。 先頭部を大きく流線型に傾けると、自ずから同じような形になる、と認められているということでしょうか。 あるいは洗練されたデザインに、批評の余地がないのでしょうか。 JR九州の新型特急車両群が、海外の車両に酷似していると一部の間で酷評されているのとは大違いです。
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