JR九州の特急列車体質改善を目的に登場、旧国鉄の伝統の特急列車名が復活しました。 斬新なデザインの車両で注目を集めることになりました。 昨日3月13日の九州新幹線開業で、「つばめ」の名前は新幹線に譲り渡し、本来の鹿児島特急としての役割は10年余りで終了しました。 ■年賀状1993年 <787系 つばめ> 787系「つばめ」です。 JR九州のデザイン戦略の先鋒となった車両です。 当時話題になった車両でもあり、これも比較的早く選定できたと記憶しています。 が、少々苦労したのは選定後のデザインでした。 鹿児島特急ということで、ぜひとも桜島を風景に入れたかったのですが、車両をどう入れるかで随分迷い、ラフスケッチを描いては破りました。 写真で見ると特徴のある先頭部なのですが、絵に描くと真正面からも側面からも、意外と角張った特徴をスマートに出すことが出来ません。 斜め前方から見上げる角度が、先頭部の傾きが一番強調できるのですが、どうも桜島の遠景とマッチしません。おまけに絵に描くと随分地味な色のカラーリングです。 結局、鹿児島市内後方から眺めた桜島の風景のイメージを優先して、列車も俯瞰としましたが、どうも特徴ある先頭部の角度がうまく出せず、何か押しつぶしたようになってしまいました. 今回はあくまで列車は風景のオプションのつもりです。 尚、実際には鹿児島本線「つばめ」と桜島がこんな感じで眺められる場所はなかったようです。 西鹿児島行き「つばめ」。 車体とともに、車内や各所のロゴマーク等のデザインも斬新な感じに一新されました。 新しいイメージの「TSUBAME」のロゴマークですが、今回登場した九州新幹線800系では、一転してやや懐古調の旧国鉄客車特急を彷彿させるのもとなりました。 787系は、このあたりのもう少し低い角度から見上げるように眺めたところが、一番流線型が強調されて格好が良く見えるようです。 フランスTGVとよく似たイメージの先頭部ですが、真横から見ると随分角度は立っていて、スピード感はやや見劣りします。 また、客室窓が1席づつの小窓ということもあり、側面のシルエットはいまひとつの感じがします。 鹿児島市内、城山から眺めた桜島です。 年賀状のデザインの桜島はやや沖合いに浮かんだ感じになりすぎてしまいました。 実際には鹿児島市内から眺めるとすぐ目の前で、フェリーでもわずか10数分の距離です。 市街地の町並みをどう手を抜いて表現するか、コンクリートの灰色のシルエットだけでは余りにも味気ないので広告看板かネオンのつもりで赤色を入れました。 もう一色、青色をいれてもよかったかなと思います。 実際の市街は、色付きのビルも多く、結構明るくカラフルです。 西鹿児島駅で発車を待つ787系「つばめ」、最後の姿です。 昨日の新幹線開業により、西鹿児島駅と787系の組み合わせも過去の風景になってしまいました。 在来線と直角の3階高架ホームには、新しい主役の新幹線800系の白い車体も見ることができます。 何年か後に、特急「きりしま」車両置き換えあたりで再び西鹿児島に現れることがあるでしょうか。
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