日本国内ではまだまだ都市部での公共交通機関・路面電車復権は多くは掛け声ばかりですが、この「富山ライトレール」が先駆者になることが出来るか、注目したいと思います。 ■年賀状2007年 <富山ライトレール・ポートラム> 2007年あけましておめでとうございます。 はい、今年の年賀状は富山ライトレール・ポートラムの新車、0600型です。 「600型」ではなく、「0600型」というのが正式だそうです。 決して「路面電車」びいきではないのですが、珍しく2006年に続いて路面電車タイプの車両の選定の連続となりました。 今回の最終候補は2種類、東京の通勤電車と富山の路面電車です。 タイプは全く異なりますが、どちらもオレンジ色のアクセント(富山ライトレールの方は全7色ですが)に黒い前面ガラスマスクが特徴です。 どちらも図案のイメージは簡単に固まり決定に少々迷ったのですが、全体の色の鮮やかさから「富山案」を採用しました。 ちなみに「東京案」はというと、「都心の堀端を走る電車の編成を正面やや上から望遠レンズで覗いた感じ。線路はほぼ直線だが若干のアップダウンがあり、編成中央が高くせり上がっている。斜め後方には高層ビル群、正月の都心のイメージで、真っ青な空、中央遠くに富士山が望める」といったイメージでした。 今回はお蔵入りですが、いつか採用したいとは思います。 しかし東京各線の「新世代通勤電車」が出揃ったばかりのため、この案が採用されるとすると、20年後かもしれません。 さて、路面電車がモデルですが、昨年の「広電」(そのうちアップします)、2003年の「岡電MOMO」がいずれもサイド狙いの遠景で、強烈な正面イメージを表現することができなかったため、今回は正面アップです。 なおかつ画面全体における「電車」の割合を意識的に相当大きくしてみました。 結果はご覧のとおりですが、実は最近の流行の「ブラックマスク」の電車は、特徴である「黒」の部分の表現が結構難しいのです。 まず、塗りつぶし面積が結構大きく、版に色が乗りにくいですね。 絵の具をつけすぎるとはみ出して汚くなってしまいますし、ベタな感じになってしまいます。 かといって少なすぎるとかすれてこれまた汚くなってしまいます。 さらに、一見「ガラスも車体も黒一色」ですが、実物はガラスや鋼体や車体くぼみ部分で各パーツに微妙な差があり(下の写真参照)、この表現が至難の業です。 かといって、例えば窓の部分を完全に色を変えてしまうと、一体感がなくなり妙に不自然な感じになってしまいます。 今回は「隠し味」として、窓と方向幕部分だけ先に明るめの紺色を入れ、その上から黒を重ねるという、セオリー無視の乱暴な方法をとってみました。 なかなかうまくいかず、「成功」したと思えるのは全体の1割程でした。 電車が「黒マスク」のため、それ以外の景色は故意に「きれいな色」を使いました。 「富山」といえば、チューリップ、立山・・・。 ポートラムにも、遠景に立山が望める場所はあります。 また、昨年のゴールデンウィークに訪れたときは、沿道のチューリップがきれいでした。 しかしながら・・・実際にはこの絵のように、「チューリップが咲き乱れる田園風景を行くポートラムの図」はありえません。 第一、沿線はほとんどが住宅地の間です。 イメージに引きずられて、「富山地方鉄道の線路を走る富山ライトレールの車両の図」的になってしまいました。 0600型の「赤」バージョンです。 場所は岩瀬浜駅、開業直後の人気で、ご覧の通りの盛況です。 と言っても乗車列の後ろのほうまでは写しきれていません。 上の方でやたら「路面電車」と連発しましたが、全線の大部分は2月に廃止されたJR富山港線をそのまま使用した「鉄道」区間です。 ホームは低床路面電車タイプの車両に合わせて低いものに一新されましたが。 市内の軌道区間を走る「青」バージョンです。 富山駅北口の電車乗り場から伸びる通りには、きれいなチューリップのプランターがずらりと並べられていました。 列車本数(通常最大10分間隔)の関係でご覧の通り単線です。 将来的に、この線路配置がどう影響するでしょうか。 富山駅北口から北に真っ直ぐの区間は、道路中央ではなく西側歩道沿いに敷設されています。 自動車で走っていると、左側を電車が追い抜いてゆく(追い抜かれる)のもすれ違うのも、慣れないとちょっと恐いかも。 当初、このアングルをそのまま年賀状のデザインに流用しようかとも思っていました。 しかし、チューリップの花の大きさが中途半端で処理が面倒そう、電車は望遠で覗いたイメージにしたい等の理由でこれは中止としました。 市内や観光地はチューリップの花が溢れていますが、版画のような球根を採るためのいわゆる「チューリップ畑」では、5月の連休にはすでに花は全部とばされてしまっています。
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