この年は随分と選定に迷いました。 ほかに一見有望な特急車両などもあったのですが、少しインパクトに弱く中途半端で、積極的な選定にためらわれる。 ということで、どうせ中途半端ならと思い切り「地味」な車両で決まりです。 ■年賀状2012年 <大阪市交通局3000系> 2012年です。 今回はおそらくこれまでの30数年間の年賀状の題材の内で、一番地味な車両選定では?と思います。 そもそも年賀状の題材、同好の友人諸氏方向けに、前年一年間の新車で一番気に入ったものを取り上げようという企画を続けて30年余り。 しなしながら、どうも最近「文句なしに今年はこれ」といったやつが少ない気がする。 歳とともにだんだん感性や感動が鈍くなってきているのでしょうか。 それはともかく、この年は本当に選定に困った。 毎年の選定理由に明確な基準があるわけではなく、何となく「これだ」とか「いいな〜」と感じたやつを選ぶ、ただそれだけです。 当然ながらかなり趣味の嗜好と一致するわけで、全体的には特急車両が多い傾向がありますが、必ずしもそうではなく、時には路面電車もあればローカル車両も出てきます。 となれば、この年(2011年の登場)はJR東日本の常磐線用E657系か、南海電鉄のサザンプレミアム12000系あたりが候補にあがりそう。 実際この二つでかなり迷ったのですが、どちらも(外観的には=年賀状の題材としては)アピールポイントがあと一歩、と言う感じがしてなりません。 E657系は最近の東日本の特急車にしてはいやに大人しい感じがするし、サザンプレミアムは車体のシルバーと青の組み合わせが「地味」という印象。 サザンプレミアムには少し傾いたのですが、先代の10000系の時の印象が強く、これを超えるイメージが出来そうな感じがしない。 (10000系を取り上げたのは何年の年賀状だったか?そのう探してみます。) いずれにしれも、特急車両としてはインパクトが今ひとつ。 もうひとつ迷ったのは、東京地下鉄(東京メトロ)1000系。 こちらは2011年の新車の中では超ド派手な真っ黄色の車体です。 悪くないのだが、地下鉄の悲しさ。地上風景との組み合わせのイメージが全く湧いてこない。 どうも(くどいようですが)歳のせいか、ともすると否定的な見方から入っていく傾向があるようです。 ということで、どうせなら「面白いけど思いっきり地味な奴」にするのもいいんじゃないか、ということで選定したのが今回の題材です。 前置きが思いっきり長くなりました。 大阪市営地下鉄御堂筋線3000系です。 どうも今年の題材は本当に地味過ぎて、「これです」と説明しないと正体とか趣旨とかがわかって貰えないかも。 地下鉄ではありますが、御堂筋線の中津以北は(北大阪急行電鉄区間を含めて)地上部分が長いのが特徴。 とはいえ、「これが大阪だ」というような派手なビューポイントには少々迷います。 せいぜい新大阪駅程度? というより、御堂筋線(北急線含む)の列車風景といえば、私の世代には?恐ろしく固定観念が。 そう、現在の中国縦貫道上り線あたりの「廃線跡」を走る大阪地下鉄車両の図。 そして後ろ側には、大阪万博のパビリオンやモノレールが。 早朝の地下鉄を降りて階段を一気に駆け上がり、万博中央ゲートへ先を争って走ったのは、もう43年も前の思い出です。 ということで、現実にはありえない組み合わせで、あざとい感じではありますが、風景は1970年当時をイメージしてみました。 出来るだけ手抜き製作でイメージを伝えるため、少し遠景、といったところです。 本当は好みと当時の鮮烈な記憶の残像として「虹の塔」を入れたかったのですが、再現には色数が非常に沢山必要なため、流石にこれは断念しました。 というのが、ちょっとだけ悔やまれるところではあります。 (以上、2013年1月現在)
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