なかなか「今年はコレ」と言った個人的に突き刺さる新車が登場しない中、鉄道雑誌に小さく紹介されていた車両にくぎ付けになりました。 もう一度訪れてみたいピラトゥスです。 ■年賀状2023年 <ピラトゥス鉄道の登山電車> 2023年のモデルは久しぶりに外国の車両の登場。 昨年登場した、スイスはピラトゥス鉄道の車両です。 ルツェルンの町にほど近いピラトゥス山に登る登山鉄道は、レールの上を自力で走る鉄道としては最急となる480パーミルの急勾配を上ります。 もちろん粘着式では登れませんから、歯車の力を借りるラック式です。 このところ国内の新車が不作気味で、なかなか「今年はこれ!」と突き刺さるようなやつが登場してくれません。 歳を重ねてだんだん感性が鈍くなってきたんでしょうかね。 そして出来上がりはと言えば、思ったほど急勾配感が出せませんでした。手元の写真と比べると勾配の傾きはほぼ同じなのですが、見下ろすんじゃなく見上げる感じにしたせいなのかもしれません。 もっとダイナミックに傾ければよかったか、或いは上から見下ろす感じにすればよかったかと思います。 そして後ろの山も少し淡い色にし過ぎた感が。 折角山のイメージを弱めないために、今年はあえて「謹賀新年」の文字を左じゃなく右側に持ってきたんですけれどね。 と言うことで自己採点すると75点くらいでしょうか。 見本となる車両の姿は、鉄道雑誌に掲載された小さな写真があるだけです。 しかしピラトゥスがモデルなら、重点は風景の方で車両は小さい方が効果的でしょう。 と言うことで描いた下絵はこんな感じ。 製作にあたっては鉛筆でザザッと何枚か落書きした後こんな感じで下絵を描くのですが、ちょっと急勾配感足りませんでしたね。 実はこの段階で勾配感が今一つかなとは思っていたのですが、風景に色がつけばそれっぽく見えるんじゃないかと思ってそのまま進めてしまった。 結果はご覧の通りです。 もっとダイナミックに上から見下ろす感じにすれば良かったか。 写真通りじゃ頭の中のイメージ通りにならないし、絵を描くのって難しいですね。 版画用のペン入れ画です。 版木とゴム板に転写するために、この下絵を転写用のトレーシングペーパーに透かせて鉛筆でなぞります。 ここまで来るとモノトーンながら大体構図のイメージがわかる。 で、やはり勾配感が足りません。 やはりもっとダイナミックにすれば良かった。 とは思うのですが、やり直しも面倒なので妥協してしまいました。 風景の参考にした写真はこれ。 2013年に訪れたときのものです。 ちょうど写真に見える石橋の感じが良く、これをイメージしてみました。 もう一枚の参考写真はこれ。こちらは全景用です。 これら2枚の写真を参考にしながら、頭の中に残っている記憶のイメージを重ねたつもりです。 遠景と望遠の組み合わせにも無理があったかな? 何しろ自走では世界最急勾配を誇るピラトゥス鉄道。 全線こんな急勾配の路線です。 写真で実感が伝わるかどうかはいささか心配ではありますが、とにかく写真以上と捉えていただければ。 こちらは今回の図柄ではありませんが、最初はこちらをモデルにしようかなとも考えました。 ホントにこんな感じで岩山を登るんです。 と言うか、先行の岩にへばりついて走る電車が小さくて見えない。(どれかわかりますか?) と言うことでアングル的に難しそうで止めましたが、ダイナミックに見上げる構図にすれば面白かったかもしれません。 ピラトゥス山の山頂に登るには二つの交通アクセスが。 登山鉄道も面白いのですが、反対側のルツェルン市街側から登って来るロープウェイもダイナミックです。 次に訪れる機会があれば、ロープウェイにも乗ってみたいと思います。 尚、ピラトゥス鉄道の写真は、こちらの 「ピラトゥス鉄道」 のコーナーに置いていますので、合わせてご覧ください。
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