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かいもん4号のホームページ
TRAVEL
ヨーロッパ 2018夏
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2018年お盆休みです。
3年前の2015年の旅行で高齢の同行者とのヨーロッパ旅行も最後。
のつもりだったのですが、多少ヤル気が残っているようなので、少々無理して出かけました。
しかし準備開始後この1年で急激に衰え、すでに体力的にはとうに限界を越えています。
しかも記憶力も相当に怪しい所が。
ということで、だましだましといった感じの、超スローペースのホントに最後の旅でした。
尚、追加は下の方になります。最新の追加は
2021年1月30日
PART1 出発編
2018年10月13日一部追加
PART2 ベルンとシーニゲプラッテ編
2019年3月2日一部追加
PART3 グリンデルワルトとユングフラウ編
2019年4月27日一部追加
PART4 ツェルマットとマッターホルン編
2019年7月6日一部追加
PART5 シャモニー編
2019年11月30日一部追加
PART6 エーグル駅前とレザン編
2020年6月13日一部追加
PART7 モントルー編
2020年8月22日一部追加
PART8 スイスからちょこっとドイツ編
2020年10月17日一部追加
PART9 帰国編
2021年1月30日一部追加
<PART6 エーグル駅前とレザン編>
ローカル列車。
さて、スイスに戻り、マルティニ駅から国鉄SBBの列車に乗り換えです。
と言いたいですが、最初にやって来たのはこのローカル列車です。
初日のドイツはフランクフルト空港で「中継遅れ」が発生し届かなかった荷物。
昨夜のシャモニーのホテルで無事受け取ることが出来ましたので、つまり予備のカメラバッテリーとメモリーカードも届きましたので、本日は遠慮なく撮影ができます。
スイス国内。
主だった観光地や乗り換えが比較的大きな駅にあることが多いので、ローカル列車に乗車する機会はあまりありません。
ジュネーブ行き。
と言うことで、これから乗車するのもブリークからジュネーブ行きの長距離列車です。
やって来たのはお馴染みの、と言うかこの路線では代わり映えのしない、Re460形機関車に牽引された、少し古めのヨーロッパスタイルの客車列車です。
Bex(ベー)。
途中のBex駅。
フランス語圏の駅名ですから、日本語表記にすると「ベックス」ではなく「ベー」です。
それはさておき、この駅からは写真右端にちらっと見える私鉄の路線が出ています。
面白そうなのですが、車窓からは本当にちらっとしか眺められないため、じっくり眺めた事もなければ写真に撮ったこともありません。
本日も車窓からだけ。
カメラを準備していたのですが、結局この程度でした。
次回の宿題?
車庫。
その次のエーグル駅手前。
車窓右手にはこんな景色が広がります。
こちらは広い敷地で邪魔物もありませんので、高速で走る列車からもじっくり眺めることができます。
何やら面白そうな車両たちが並んでいました。
エーグルで下車。
と言うことであれば、エーグルで下車しない手はありません。
何より本日の宿泊地はここからほんの30分ほどのモントルーですし、時刻はまだ昼ちょっと前です。
せっかくシャモニーまで出かけて宿泊しながら、晴天のモンブラン観光にミディまで登らなかったのは、ここに立ち寄る下心のためです。
そのまま乗車していればモントルーまで運んでくれる列車ですが、ここで発車を見送ります。
エーグル駅前。
エーグル駅前です。
ご覧のような私鉄、というか名称は「シャブレ公共交通」と「公共」がつく(以下、TPCと表記)の車両が並んでいます。
この景色は前々回2013年に訪れた時とそれほど大きくは変わっていません。
その時の旅行記にも書いてはいますが、以前は駅前広場の路上から発車していたような私鉄各路線ですが、現在はご覧のように国鉄SBBと並んでも遜色ないような立派なホームのある駅になっています。
停まっている電車も最新のスタイルのものでした。
レザン線。
このエイグル駅前から出ているローカル私鉄3つの路線。
うち2つは東に向けて鉄道らしく出発してゆきますが、レザン線(旧エーグル・レザン鉄道)だけはこんな感じ。
駅前広場をそのまま横切り、その先の道路中央を進んで行きます。
駅前で眺めた感じでは一番何かありそうで面白そう、本日はこの路線の列車に乗車しようと思います。
前々回訪れた時はエイグル駅前を眺めただけで、乗車は「次回(=今回)の宿題にしていたのでした。
ホーム。
レザンに向かうこの路線。
路面電車風に進んで行くのですが、駅だけは他の路線と同じく、ちゃんとした新しいホームがある立派な造りです。
そこからいきなり駅前広場に入って来るのが面白い感じ。
停まっている電車は、新しい感じではあるのですが、最新の丸っこいやつではなく角ばったスタイルの車両でした。
強力編成?
上の写真の電車。
一番北寄りのホームに停まっていたので、次のレザン行きの発車はこれかと思っていました。
が、どうもそうではないようで、パンタグラフを畳んだままじっとしています。
乗客を乗せる気配もありません。
こちら側の車両は角ばったいかついスタイルの、見るからに強力そうな電動車。
しかし向こう側に連結されているのは、こじんまりした感じのトレーラー。
この対比がなかなか面白い感じです。
TPCとSBB列車。
さて、これから乗らんとするレザン線。
1時間に1本の発車で、まだ少し時間があります。
と言うことで、暫くエイグル駅前の他の路線の電車も観察中。
つまり、あちことのホームを歩き回っています。
向こう側。
ブリーク行きの国鉄SBBの列車が到着です。
新型電車。
シャンペリ方面から列車が到着です。
この路線にはこのスタイル、つまり最新の車両が多く投入されているようです。
それはそれで面白いのですが。
それよりもずっと向こうの方。
陸橋の下少し手前あたりに、何だか得体の知れない車両が停められています。
古そうです。
気にはなりますが、ホーム端まで行っても、少し距離が遠すぎます。
レザン行き電車。
そんな事をしているうちに、お目当てのレザン行きの列車が到着です。
終点レザン・グランオテルからやって来た列車が、そのまま折り返すようです。
こちら側はトレーラーですが、隣で昼寝をしている編成とは異なり、こんな感じの角ばった車体です。
とりあえず席を確保。
と言ってもまだ発車までには時間があるので、今のところそれほどお客は多くはありません。
4枚折り戸のドアが外に開く、日本では見かけない作りの出入り口でした。
ディアブルレ行き。
南隣、つまり国鉄SBB側のホームに入ったのは、ディアブルレ行きの列車。
上の写真のレザン行きとは異なり、東向きつまりこの写真で手前側が電動車、向こう側がトレーラーです。
基本ここから終点に向かって上り坂のはずですので、普通に考えるとこちら側がトレーラーなのが順当なのですが。
どこか急勾配に掛かる手前の駅でスイッチバックするのでしょうか。
低床車。
エイグル駅前に発着する電車のうち、この新しい編成だけは乗降部を中心に低床車となっています。
最近のヨーロッパの短距離列車ではよく見られる造りです。
いずれエイグル駅前もこんなやつはかりになる?
レザン行き。
このレザン行きの編成はしかし、低床車ではありません。
乗降扉のステップこそ低いですが、床自体はそこそこの高さです。
もちろん国鉄SBB本線の客車のような、よじ登る感じはありませんが。
運転台の後ろが荷物室になっているこの電車。
やはり先頭が電動車です。
こちらも急な勾配を登ってゆきますから、どこかでスイッチバックするのでしょう。
低床電車。
この新型電車。
低床車と書きましたが、もちろん編成全体が低床な訳ではなく、電動台車のある両端部分の床はそこそこの高さです。
低床車の場合、車輪や駆動装置をどう納めるかが課題になりますが、これも一つの方法です。
しかし日本のように、運転士が運賃を徴収するワンマン運転んではちょっと採用が難しいかな?
勢揃い。
で、エイグル駅前から各方面行きの列車3本が揃ったところです。
基本同時に発車するダイヤになっていますがから、これ以上のんびり眺めている時間はないようです。
そろそろ本日のお目当てのレザン行きの列車に乗り込むことにします。
発車。
乗り込んだのは後ろ側のトレーラーの車両。
電動車の方が面白そうな気もしますが、何しろ荷物室スペースがあるため、客室があまり広くありません。
やはりある程度開放感がないと面白くなさそう、ということで、2両目に乗車です。
車内は向かい合わせの座席各ボックスが一通り埋まった程度の状態です。
ホームを出るなり、駅前広場を横切りながらいきなり90°向きを変えます。
駅前通り?
駅前広場を抜けると、この先はあまり広くない通りに併用軌道といった感じの趣です。
自動車は普通に走っていますが、すれ違うには十分とは言えない広さです。
しかしながら列車は大して徐行することもなく、どんどん進んでゆきます。
エーグル駅。
後ろを見ると、エーグル駅と駅前広場がこんな感じに眺められます。
駅前広場。
駐車スペースが白線で仕切られていますが、よく見ると線路の上まで駐車スペースになっているように見えます。
そうでなくても、線路の上に短時間駐車してしまうドライバーは居そうです。
運転上のトラブルは起きないのでしょうか。
町中走行。
エイグル駅を出ると、しばらくは併用軌道でこんな感じの町中を進みます。
大して広くない上に、こんな感じで駐輪場までありますがら、車は楽にすれ違えるはずもなく、どうしても退避しながらの進行です。
中心地?
少し広めの交差点を通過しますが、広いのは車道ではなく歩道スペース。
そろそろ昼食時ですので、テラスに腰掛ける人も見られます。
時間があればこんなところで列車を眺めながらランチでも採りたいところ。
もっとも、この路線は1時間に1本(上下で2本)だけの運転でした。
エーグル車庫駅。
さて、6分ばかりでエーグル車庫駅に到着です。
路面電車風に路上を走る区間はここまで。
ここからは鉄道らしい専用軌道に入ります。
そして写真のように、ここでスイッチバックして一気に山登りに掛かります。
ホームで折り返すのではなく、ホームを一旦通り過ぎたところに折返しの接続分岐器があるのが面白い形状です。
富山地鉄の寺田駅・アルペン特急のスイッチバックのようなイメージです。
後方の眺め。
こちらが今走って来た後部の眺めです。
ちょうど駅ホームに入る手前で路上から外れ、大きくカーブして専用軌道に入ります。
急カーブに設けられた曲線ポイントのためか、恐ろしく狭い隙間で脱線防止ガードが取り付けられています。
右側の線路。
途中でアスファルトに埋められるように途切れていますが、以前は本線と繋がっていたのでしょうか。
山登りへ。
さて、方向転換です。
それと同時に景色も一変します。
ここまでは町中の路面電車風でしたが、線路は一気に急勾配に掛かり、スイスらしい山の斜面のブドウ畑の間を進みます。
急勾配。
列車はかなりの急こう配をグングンと言った感じで登ってゆきます。
走り出して僅かの時間ですが、すでに高低差はかなりのもので、エーグルの市街地が後方かなり低く眺められます。
このあたり、視界が開けているので、遠くの山々まで眺められます。
眼下の線路。
開けた遠くの景色も良いのですが、気になるのはすぐ眼下に眺められるブドウ畑の間。
並走するように、別の線路が進んでゆきます。
先程エイグル駅前で眺めた3本の列車のうち真ん中のやつ。
エイグル駅は逆向きに発車するのですが。
同じシャブレ公共交通のエーグル・セペ・ディアブルレ線の線路が、かなり低い位置ながら並走していました。
列車交換。
勾配途中の駅。
反対側の列車と交換します。
ヨーロッパの列車。
本線の高速列車は別にして、ローカルの特に登山電車風のやつは、乗務員室や荷物室の扉を開けっぱなしにして走るのところをよく目にします。
あまり危険とか事故とかいうことは考えていないのでしょうか。
もっとも、乗客扉を開けっぱなし、というのはさすがにあまり目にしません。
トレーラー。
この駅では、反対側の山を下りる電車が先に発車して行きました。
こちらの編成の後ろ側、トレーラーは、今私が乗車しているやつと異なり、少し小振りな感じの、いかにも付随車といった感じの車両でした。
自転車。
で、今乗っている車両。
途中でスイッチバックで向きを変えたため、こちがら前部で山の上側です。
ドアから車端側のスペースは荷物置き場、というより自転車置き場になっていました。
山登りなのに自転車?という気もしますが、こちらでは山上の登山道など驚くような場所でも自転車を見かけます。
木立の中。
さて、最初のうちは眺めも良く眼下も遠くも見渡せた車窓。
しかしどんどん登るにつれて、周囲の木が茂って来ました。
決して木々の隙間から景色が見られないわけではないのですが、少なくとも写真映えは全くしません。
普通は逆のところが多いんですけれどね。
高原風景。
いささか長かった木々の間の道中を抜けると、しかし再び遠景が眺められるようになりました。
ここまで来ると、今度は高原の保養地と言った感じの集落が姿を現し、またまた雰囲気は一変です。
特に駅周辺はこんな感じの、新しい家が並びます。
遠景。
そして、木々は少なくなり再びかなりの遠景が見渡せるようになりました。
国鉄SBBの路線が通っているローヌ谷(エーグルまで来ると、もう「谷」といった雰囲気ではない開けた感じではありますが)。
更にその先に連なるアルプスの山々が見渡せます。
山上の保養地。
途中まではどんな鄙びた山の上に着くか、と思っていたエーグル・レザン線ですが、予想外に開けた景色にはちょっと驚きです。
そして思ったよりも建物が多い。
小ぎれいな保養地と言うか、やや控えめな観光地と言うか。
何より新しい感じの綺麗な建物が多いのが印象的でした。
自転車。
自転車が降りてゆきました。
日常の生活ではなく、レジャーの足と言った雰囲気です。
決して平らな道ではなく、写真のように線路自体も非常に急勾配なのですが。
のんびりしたサイクリングなんて雰囲気ではなく、結構荒々っぽいアクティブなスポーツのようです。
急勾配。
ところで路線の勾配。
やはり半端じゃありません。
只今駅に停車中なのですが、ホームの手すりがこんな感じで、角度からその様子がよく判るかと思います。
こんなところで登り向きで起動できるの?と思いそうですが、そこはラック式の強み。
歯車の力でどんどん登ってゆきます。
終点駅。
さて、駅を発車後トンネルに入って暫く走ったと思ったら、いきなり終点です。
こんな感じで前の車両はトンネルから出ていますが、後ろの車両は完全にトンネルの中です。
それはいいのですが、この終着駅。
予想していた風景と全く違いました。
実は、「こんな感じかな}という予断というか思い込みがあったのです。
時刻表。
終着駅の時刻表。
と言っても、この駅だけの到着や出発時刻表ではなく、どの駅も共通の路線時刻表です。
ま、無茶苦茶列車本数が多いわけでもなく、これはこれでわかりやすいので問題はありませんが。
終端部。
終点のその先です。
単線の線路は、ほんの少し先までレールが伸びてはいますが、そこで途切れています。
先程までは高原のロッジ風の家並みが眺められましたが、この先にはさすがに何もない。
そんな雰囲気を醸し出しています。
結構乗っていたお客ですが、終点までやって来たのはごく僅か。
私たちのほかは、この家族連れだけ。
そしてどこへ行くのか木立の中に姿を消してしまいました。
トンネル内。
列車はこんな感じで、半分トンネルの中で停車しています。
写真はデジカメ撮影で感度を上げており、さらに加工しているためにそこそこ明るく見えますが、一番奥はかなり暗いです。
この駅のイメージ。
私がヨーロッパアルプスの鉄道を利用する時、参考資料として長真弓氏の「ヨーロッパアルプス鉄道の旅」(講談社刊)を、ホントにもう20年来愛用しています。
少し古い書籍ではありますが、今でも大いに役に立ちます。
その中にこの駅の記載もありました。
ホテルの地下???
上述の書籍の中にある、この駅についての記載。
「終点付近は近代的なホテルが立ち並ぶ高台のリゾート地。
高級リゾートとあって電車内の雰囲気も何とはなしに落ち着いてリッチである。
終点のレザン・グランオテル駅もホテルの地下にある。」
日本ではあまり耳にしない程度の観光地ながら、書籍の文章からどんなに立派なホテルと地下駅かと、いろいろ想像しておりました。
ところが・・・。
「ただのトンネル???」というのが正直なところ実感でした。
ま、只のトンネルというわけではなく、かなり大きな断面です。
そして片側はかなり広いスペースで、ホームとして利用するのには十分と思われます。
しかし、「ホテルの地下駅」と言う表現はちょっと違うんじゃないかと。
そもそも、「ホテル」ってどこにあるんでしょう?
確かに終着駅の名前は「レザン・グラン・オテル(=グランドホテル)」ではありますが。
ホテル?
で。トンネルの出口。
確かに何か建物があります。
駅かと思いましたが、それにしては高さが高い。
どうやらこれが「グラン・オテル」のようです。
しかしどう見ても「ホテルの地下駅」ではなく、「トンネルの出口に並んで立っているホテル」です。
正面。
駅っぽい敷地から表に出てみました。
なるほど、確かにこのつくりは「ホテル」風です。
簡単な装飾もあり、鎧戸が開いている部屋もあります。
ところがどうも人気が全くない。
営業しているようには見えません。
玄関を開けて入って行けばそうでもないのかもしれませんが、なにしろこちらはすぐ次の列車で引き返そうかと思っていますから、お客だと間違われても厄介。
まだ昼食時を過ぎたばかりですので、こんなものなのでしょうか。
それとも今は営業していない?
終点から。
で、線路の一番終点付近は今立っているこのあたりです。
最後は草に埋もれている感じでもあります。
やはりこうやって見ると、「トンネルと建物」です。
肝心の「ホテル」らしき建物ですが、非常に幅が狭く、どういう配置になっているのか?
少なくとも、よくあるように中央に廊下があり左右に部屋が並んでいる、と言う感じではありません。
もっとも、このロケーションでは「山側の部屋」なんて何も楽しくはないでしょうが。
前方の眺め。
上の数枚の写真からだけだと実に寂れた感じがするのですが。
実際は目の前にはこのような眺めが広がります。
但し気が伸びており、良い眺めと言うには少し邪魔物が多くごちゃごちゃしています。
そして気になるのは、目の前やや低い場所に、大きく立派な建物が建っています。
こちらのほうがよほど「グランドホテル」風です。
若干木々が邪魔ですが、目の前に広がる景色からすると、最後のトンネルの中で180°、とまでは言わないまでも大きく向きを変えているようでした。
建物。
しかしながら目の前の建物。
ホテルではなく、アメリカンスクールの施設でした。
そしてこの駅からそのまま建物2階に繋がる連絡通路があります。
本日は列車で終点まで到着の乗客は僅少でしたが、賑わう時には賑わっているのでしょうか。
トンネル駅。
トンネルの出口に停車している列車。
後ろには確かに「レザン・グラン・オテル」の表示があります。
駅名を示しているのか、この建物の名前を示しているのかよく判りませんが、おそらく両方でしょう。
列車の塗装模様と合わせ、何か「ミステリーゾーン」みたいな世界です。
。
ところでこの列車の運転士。
到着するとすぐにどこかに姿を消してしまいました。
行く所と言えばこの建物(ホテル?駅?)くらいしかないのですが、ホントに外から見ただけでは人の気配がしない。
と言うことで、列車はドアが開いたまま無人のままです。
何があると言う訳ではないでしょうが、無用心と言えば無用心です。
駅。
「レザン・グラン・オテル」駅、というか建物前に停車中の列車。
駅風の建物ではありますが、オープンの駅舎になっている訳ではありません。
どちらに行くと何があるのか、周辺の様子は分かりませんが、トンネルと建物の間を抜けたところが駅前、しかし何もない。
といった感じではありました。
トンネル駅。
駅とトンネル、終点ホームの位置関係は、ま、こんな感じです。
いずれにしてもこの列車。
到着時はこの駅までのお客は1組。
発車時のお客はは我々2人だけ。
と言うことで、賑わった時の人の動線がどうなるのかは、この日はサッパリわかりませんでした。
間もなく発車。
暫くの休憩の後。
折返し列車の発車時刻が近づくと、いつの間にか運転士が列車の傍に居ました。
出てくるところを見たわけではありませんが、やはりこの建物の中で休憩していたようです。
しばらく歩き回るだけの時間はありましたし、これ以上ここに居ても時間を持て余すだけですので、この列車でエーグルに折り返すことにします。
ま、予定通りと言えばそのままですが。
レザン・FEYDEY駅。
さて、折り返しの列車。
トンネルを出た次の駅、と言うか最初の停車駅レザン・FEYDEY駅で暫く停車時間があります。
と言うことでホームに降りてみたのですが。
こちらの方が、よほど「ホテルの地下駅」風です。
そして賑やかな感じです。
もっともこちらもトンネルの出口の駅で、天井を覆っているのはただの「屋根」のようではありましたが。
駅前。
駅の正面はこんな感じで、バスも停まっていればグループのお客も居ます。
結構賑やかです。
正面の眺めも広々としています。
先ほどの、誰もいないレザン・グランオテル駅とは大違いです。
どうやらこの路線の高原の観光中心駅は、終点ではなくこちらのレザン・FEYDEY駅のようでした。
駅前。
大きな造りのレザン・FEYDEY駅。
と言うより、この上もホテルになっているんじゃないか、と言う感じの建物です。
イメージ的には、前述の長真弓氏の「ヨーロッパアルプス鉄道の旅」で、終点のレザン・グランオテル駅の記述はこちらの方がピッタリ来るんじゃないか、と言う気がします。
そして、駅前にも他のホテルが並ぶ、リゾート地と言った感じの風景でした。
傾き。
この駅。
前後の区間よりはやや勾配が緩くなっているのでは?
と言う気はするのですが。
それでも停車中の列車の傾きはこんな感じです。
ラックレールに支えられるので大丈夫なのでしょうが、それでも自力で走る鉄道にとっては大変な勾配ではあります。
休憩中。
レザン・FEYDEY駅に停車中の電車。
運転士も下車して列車は休憩中です
駅と電車はこんな感じで、立派な造りの駅です。
ここが始発駅、と言われても、全く違和感がない。
そんな建物の造りと、駅前の賑わいでした。
で、そろそろ発車時刻です。
発車。
レザン・FEYDEY駅を発車。
ホームが後ろに遠ざかる。
と言うほどのスピードじゃありません。
小奇麗なビュッフェスタイルのレストランも並んでいた、賑やかな観光地の駅でした。
VERSMONT駅。
3分ほどで、次のVERSMONT駅に到着です。
ここも小奇麗な感じの小さなレストラン風の店がある駅でした。
何か無茶苦茶傾いている感じですが、実際にはこの建物の感じ程に列車が傾いている訳ではありません。
車窓風景。
窓の外の風景。
上の方の往路でもほぼ同じあたりの風景写真を並べていますが、このあたりが一番「高原のリゾート地」を感じる眺めです。
夏ならこんなところで1泊してのんびりするのも悪くありません。
次の駅。
更に2分ほどで、次の駅レザン・ビレッジに到着です。
この駅の風景も上の往路でも並べているのですが、このベンチ。
ホーム自体は概ね列車と傾きは同じくらいですから、大体こんな感じの勾配です。
途中下車して、次の列車まで1時間くらいのんびりするのも良いかも。
レザン・ビレッジ駅。
このあたり、割と短い距離で駅が連続します。
ここレザン・ビレッジもそうですが、高原のリゾートがずっと続いているといった感じの風景です。
ホームの案内板もそんな感じでした。
別の線路。
さて、かなり降りてきました。
線路際の立木が少なくなり下方が望めるようになって、改めて気になったのはこの眺めです。
きれいなブドウ畑の中を、オメガループの線路が進んでいます。
この列車と同じくエイグル駅前を発車する、同じシャブレ公共交通のエーグル・セペ・ディアブルレ線の路線です。
次はぜひこの線に乗ってみたい。
そう思わせる眺めでした。
車庫。
そして、平地に近いあたりに、この車庫がありました。
それほど広い敷地ではありませんが、エイグル駅前では眺められなかった面白そうな車両が並んでいます。
ここで下車すれば、結構楽しめそうです。
ついでに少し歩いて、上の写真のブドウ畑の中を散策。
「次回の課題」。
でしょうか。
教会。
小ぎれいに手入れされたブドウ畑と、その中を走る線路。
そしてランドマーク的な石造りの教会。
市街地風景も良いですが、そのからさほど遠くないところにこんなのどかな景色が広がる・・・。
下手な説明の文章、書かないほうが良いかも。
スイッチバック。
さて、列車は再びスイッチバックの駅、エーグル車庫駅まで戻って来ました。
ここから終点(始点)エイグルまでは、道路の中央を走ります。
そして、これまでの急勾配区間もここまで。
エイグルに向かいまだ若干の緩い下りではありますが、通常の市街地の中、といった感じに景色は一変します。
前方視界。
運転席後部から前方の眺めも、こんな感じの路面電車風となります。
但し電路が通っているのは、さほど広い通りと言う訳ではありません。
運転士にとっては、ここからが細心の注意が必要?
直線線路。
とは言え、エーグル車庫駅を出てからすぐのこの辺りは、路面ながら車の数も人も少なめ。
真っすぐな線路が伸び、見通しも良い区間です。
電車もそこそこのスピードで進んでゆきます。
市街地へ。
路面と供用区間の中では、ほぼ中間の位置にある一番大きな交差点なのですが。
ここを境に、線路は狭い建物の間に入って行きます。
駅前に近づいた、と言う感じではありますが、大きな車体の電車が走るにはかなり窮屈な感じです。
狭い路地。
見通しのさほど良くないカーブした道路。
一方はこんな感じで駐車スペースとなっていますから、車が来ると互いに走りながら交換、と言う訳にはゆきません。
もちろん待つのは車側です。
狭い通りながら、ちゃんと歩道が確保されているのはヨーロッパの市街地です。
路上レストラン。
更に、こんな感じのテラス風のレストランも。
完全に道路上に思えるのですが、許認可とかどうなっているのでしょうか。
すでに昼食時間は過ぎていますので、お客の姿は見えず片付けの最中のようです。
が、時間があれば、こんなところでのんびり食事をしてみたいものです。
駐車場?
で、エイグル駅に向かってあとは一直線(若干曲がってはいますが)といった感じの区間。
車も完全に駐車エリアの白線をはみ出していますね。
止む無くここですれ違いの鉢合わせ、なんてことになったら、どうするのでしょうか。
直線区間。
正面に国鉄SBBのエーグル駅駅舎が見えてきました。
最後の区間(というか、エイグル駅を出て最初の区間)はさすがにこんな感じの直線の道路。
そしてほんの少しですが、道幅もやや広めです。
エーグル駅。
SBBのエーグル駅。
駅舎はこんな感じで立派な造り。
ですが、一部他の用途に転用されており、「入口が広い駅舎」と言う感じの動線ではありませんでした。
あとは駅前広場を横切って左に曲がれば、終点のホームに到着です。
駅前広場。
駅前広場にもこんな感じで駐車場があり、車をかすめるようにホームに入ります。
駅舎のすぐ正面目の前を横切る線路が伸びているというのも楽しい風景です。
到着。
で、元のエーグル駅まで戻って来ました。
市街地の線路は狭い通りの間でしたが、駅はこのように立派です。
列車は出発したと同じ、正面のホームにJ入ります。
待っているお客が居るところを見ると、この列車が折り返して、また山を登ってレザン・グラン・オテル行きとなるようです。
そして左隣のホーム。
2時間ほど前に眺めた編成の電車は、相変わらず昼寝の最中でした。
路線図。
エーグルを中心とするTPCシャブレ公共交通の路線図です。
駅前の乗り場に掲示されていました。
ここエーグル発着だけでなくTPC全体を表示しているようで、隣のBEX(ベー)などの路線もすべて表示されているようです。
機会があればそのうちまた、こんどはじっくりと訪れたいと思います。
時刻表。
エーグル駅前のTPC鉄道線の時刻表。
3方向に伸びる各路線の全駅時刻が掲載されています。
この写真では文字の判読までは出来ませんが、旅行者には全容が判って至極便利です。
2020年6月13日追加
発車。
先程レザンから戻ってきた列車。
その同じ編成が、次のレザン行きとなって発車します。
SBBエイグル駅前の3線中この路線だけが、専用軌道ではなく駅前広場をまともに横切って、そのまま道路との併用軌道に入ります。
国鉄SBBの駅舎を出るといきなり目の前を線路が横切っている。
そんな感じの、ちょっと変わった風景です。
道路上へ。
駅前広場から暫くは、こんな感じの道路の中央を走る区間です。
低床と言えば低床なのですが、最新の超低床でもない。
そんな箱型の大きな車体ですので、かなりの迫力モノです。
急カーブ。
駅前の急カーブを曲がる2両編成の電車です。
路面電車並みの旧曲線、というか路面電車そのものです。
しかしメーターゲージながら結構大型の車体で、連接車ではなく連結車編成。
カーブでは車体間がダイナミックに折れ曲がります。
レザンに向けて。
再びレザンに向けて遠ざかる列車です。
道路上を進んでゆく列車を後追いで撮ろうと構えていたのですが、何しろ車の通行も多い。
列車が通り過ぎるのを待って進入してくるため、こんな写真になってしまいました。
これもまた日常の姿ではありますが。
モントルー到着。
と言うことで、至近のエーグルでたっぷり時間を費やした後、ようやくモントルーに到着。
本日の出発地シャモニーからは直線距離にすると意外と近い(もちろん間にはレマン湖とアルプスの一部を成す山脈があります)のですが、寄り道のお陰で程よい投宿です。
モントルーは何度も訪れた、または乗換・通過したことのある町なのですが、宿泊は初めてです。
今回はあまり移動に無理をしない緩めのスケジュールですので、夏時間ともなればまだまだ夕刻と言うには早いモントルーでした。
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