かいもん4号のホームページ TRAVEL ヨーロッパ 2015夏
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2015年お盆休み。 少し長めの休暇を頂いて、ヨーロッパへ出かけました。 例によって老齢の同行者連れの欧州の旅は2年振りで10回目です。 しかし体力・気力の衰えは隠せず、どうやらこれが最後になりそう。 これまでの訪問地を再確認するような、仕上げ的ルートの旅です。
尚、追加は下の方になります。最新の追加は 2017年10月15日 

PART1 出発編  2015年9月13日一部追加            
PART2 ベルンとユングフラウ編  2015年11月29日追加
PART3 ツェルマット編  2015年12月27日一部追加
PART4 ゴルナーグラート観光編  2016年2月28日一部追加
PART5 ツェルマット散策編  2016年4月10日一部追加
PART6 レールジェットでインスブルック編  2016年8月29日一部追加
PART7 インスブルックとツィラータル編  2016年11月27日一部追加
PART8 ライン観光編  2017年6月18日一部追加   
PART9 ケルンとヴッパータル編  2017年9月10日一部追加
PART10 デュッセルドルフから帰国編  2017年10月15日一部追加

<PART4 ゴルナーグラート観光編>

早朝の眺め。

 2泊目が明けた、日の出前のマッターホルンです。
 昨日は終日曇りで、朝一番以外は姿を拝めなかったマッターホルン。 ですが本日は雲ひとつない晴天。
 予報通りです。
 まだ山頂に朝日が当たる前で辺りは薄暗い感じ。 ですが、空は随分前から明るくなっており、高い山々のシルエットが浮び上っていました。

朝日を浴びる。

 時刻は夏時間の6時半過ぎ。
 山頂から順に朝日が当たり始めたマッターホルンです。 本日は美しいオレンジ色に変わるところをじっくりと眺めることができました。
 ま、これを見に来たようなものです。

快晴模様。

 山の8割程度まで朝日が当たる頃には、オレンジ色は次第に薄れてきます。
 そろそろ食事タイムです。 大抵のホテルでは6時半から朝食が始まるところが多いのですが、ここツェルマットでは朝日が当たる山を散歩がてら見に行く散歩客が多く、7時前後がレストランのピーク開始時刻となります。
 更に、ゴルナーグラートやグレッチャーパラダイスへ登るお客は早朝登山を目指すため、一気に集中します。
 私たちも本日こそはゴルナーグラートへ登るため、この慌ただしいスケジュールに参加することにします。

そろそろ出発。

 食事が終わって部屋に戻った頃には、完全に日が昇ってすっかり昼間のマッターホルンになりました。
 しかし深い谷の底にあるツェルマットの町では、日が当たりだすのはまだ暫く先のことです。
 そろそろゴルナーグラートに向けて出発することにします。

荷物電車。

 朝のゴルナーグラート鉄道ツェルマット駅。
 時刻表にはありませんが、荷物電車が出発して行きました。 山の上へは荷物を車で運搬する訳にはゆきませんから、この荷物電車が活躍しているのでしょう。
 実際に運転されているのは初めて見ました。

保線車両。

 同じく駅構内に停められていた、保線用の車両です。
 なにやら面白そうな編成です。
 冬場は積雪する登山鉄道ですから、夏場や中間期の保守は必須です。

駅構内。

 駅構内のポイント。 ここもマッターホルン・ゴッタルド鉄道駅と同じく、ポイント部分には方向を示す行燈があります。
 この駅構内だけは平地ですが、発車後直ちに急な登り勾配にかかる全線急勾配の路線ですので、構内にもレールの間にラックが張り巡らされています。
 ラックの踏切を歩いて渡る際はちょっと変な感じでした。

待合室。

 改札を入った待合室。
 一番混雑する朝8時24分の列車に乗車するのですから、その前の8時発の列車が出ると同時に改札を抜けて、一番先頭で待機することにします。
 最初はさほどでもありませんでしたが次第にお客が増え、団体客もやって来てかなりの混雑になりました。 登山中に山が良く見える右側の席を確保しようとすると、やはり一番に並ばなければなりません。
 しかし、どうせ続行便が出ることを思うと、乗りきれないような混雑でもなさそうです。
 2年前、4年前と比べると、やや混雑は少なめといった印象です。

発車。

 駅を出て右にカーブを曲がると、ぐんぐん登りにかかります。
 ツェルマットの町並みが眼下後方に遠ざかり、マッターホルンがはっきり見えてきます。
 但し暫くは木立の間。 木々が少なくなり見通しが利き始めるのは、暫く走ってからです。

ツェルマット谷。

 列車はあっという間に高くまで登り、先程出発したツェルマットの町が眼下に見下ろせます。
 深い谷のため、まだこの時刻では町には日が当たっていません。
 なかなか日の当たらない谷間の小さな町、だったツェルマットですが、今では宿泊客の密度の高い一大観光地です。

マッターホルンの展望。

 大体標高2000メートルあたりまで来ると森林限界を超え、周りは木がなくなり草だけになります。
 遠くの山も、遮るものが殆どなくなります。
 ちょうどこのあたり、マッターホルンに向かって電車が勾配を駆け上がる、よく広告や絵葉書に出ているところです。

車窓の変化。

 電車は急なつづら坂を登りますので、山の姿も前から後ろに、そして右から左の窓外へと目まぐるしく変化します。
 山登りの場合は右手前向きがベストな席ではありますが、反対側の席でも実は結構楽しめる、ゴルナーグラート鉄道です。

マッターホルン。

 後方、マッターホルンが目線に近い高さで楽しめるあたりまでやって来ました。
 もちろんまだ頂上までの標高差は1000メートル以上ありますが、「見上げる」と言う感じではなくなりました。
 どちらが眺めて楽しいかは、好みの問題ではあるでしょうが。

標高差。

 先ほどこの列車が出発したツェルマットの町。
 遠く、というより遥か下方。、と言う感じで遠ざかりました。
 何度乗車しても、この登坂力、というか高低差には驚くばかりです。

ハイキングコース。

 ゴルナーグラート近く、ローテンボーデン駅からやや下の方に、小さな池が見下ろせます。
 風が静かで波がなければ、湖面にはマッターホルンがさかさまに綺麗に映ります。
 帰路はこの駅で下車して山歩きで次のリッフェルベルク駅から乗り込むお客も多いようです。
 こちらも広告によく出てくる風景ではあります。

ゴルナーグラート到着。

 標高3089メートル、ゴルナーグラートに到着です。
 お馴染みの石造りの駅です。
 駅の機能に加え売店、郵便局のほか無料のトイレがあり、とりあえず助かります。
 快晴です。

荷物電車。

 さて、山上のゴルナーグラート駅。
 先ほど下のツェルマット駅で発車するのを見かけた、荷物電車が荷降ろしの真っ最中でした。
 駅のほか、少し上にはホテルやレストランもあり、もちろん途中駅にもホテルがありますが、車で荷物を運び上げる訳にはゆきません。 ここではこの荷物電車が活躍のようです。
 さすがにフォークリフトだけは電気式というわけにはいかないようで、エンジンを目いっぱい吹かせながらの荷降ろし作業でした。

荷下ろし中。

 それにしても、フォークリフトの足元があまり広くないようで、荷降ろし作業、結構手間取っています。 それにちょくちょくエンストしてしまいます。
 何の荷物が重いの?と言えばこれ。 お客が飲む飲料、パレットに一杯積み込むと、結構な重さのようです。
 もちろん「アルコールの入ったやつ」も。

続行便。

 朝のピーク時の時間帯のため、続行で電車が登って来ました。
 時刻表上は、先程乗って来たのと同じ便ということになります。
前にも書きましたが、しかし前回前々回と比べると、若干乗客が少なめかな、と言った感じではあります。

山上のごみ山。

 さて、荷物電車ですが。
 積んできた物があれば、当然降ろさなければならない物もある。
 ということで、ゴミの山です。
 当たり前ですが、この地道な作業が無ければ、山上は人よりゴミで溢れかえることになってしまいます。
 山上の観光地に不似合いな光景ではありますが。

無蓋車とゴミ。

 荷物電車、ご覧の通り2両編成です。
 動力車の有蓋車が下側で、上側には付随の無蓋貨車が連結されます。
 どうやら山登りの「価値のある」荷物は有蓋車へ、山を下りる「使用済のゴミ」は無蓋車へ、という積み分けがされているようです。
 もっとも雨天時にはこの限りではないかもしれません。

坂道。

 荷物電車を見下ろしながら、山上の展望台へのなだらかなスロープを登ります。
 電車を降りたばかりの広場には、まだまだ展望台へ登る前の観光客が沢山溢れています。 マッターホルンをバックに記念写真を撮るのであれば、実は山上展望台よりはこちらの方が向いています。
 このスロープのつづら部分。 実は歩かなくても、3階の高さに相当するだけのエレベータが設置されています。
 何とも便利なアルプスの山の上。
 ですが、同行者は歳も顧みずここだけは頑として自分の足で歩いて上りたがります。
 何かポリシーがあるのかも。 ということで、こちらも付き合うことになります。

展望台の賑わい。

 山上のホテルの横を過ぎ、展望台まで上って来ました。
 ゴルナーグラートではほぼ最上部となり、一般観光客ならこれ以上先に進む価値と必要は特にありません。
 若干散歩の山道はあるのですが、殆どの観光客はここでひとしきり景色を眺めると引き返します。
 最高のお天気に、深く青い空です。

登山者の列。

 展望台からすぐ下のホテルを眺めます。
 この建物があるために、この展望台からマッターホルンをバックに集合写真を撮るには少々邪魔になります。
  次の時刻の電車が到着したようで、大勢の観光客が坂道を登って来ます。

とりあえず・・・。

 折角の3000メートル超での観光ですから、360度の景色を見ながら、ゆったりゆっくりのんびりと。
 ということで、アルコールです。
 先程荷物電車が積んできたやつじゃなく、出発前にツェルマットのコンビニで買い求めていたものです。
 この場所以外でも登場するかもしれませんが、この銘柄。 値段の割には結構美味しいです。

氷河。

 ゴルナー氷河、今年も雄大な眺めです。
 温暖化の影響で、アルプスの氷河も次第にやせ細っているとのことですが、展望台から見るとそれほどとも思えません。
 もっともここから眺めて明らかに変化が見られるようであれば、相当一大事なのかもしれません。

ブライトホルン。

 頭の上に綺麗に雪をかぶったブライトホルンです。
 特徴ある山容は、遠くからでも識別することができますし、太陽の光が当たると実に綺麗です。
 遠景もいいですが、こうやって間近で見るとまた迫力を感じます。

山上のホテル。

 一度泊まってみてもいいかなと思っていた、山上のホテル。 思うだけで、結局機会がありませんでした。
 もっとも部屋数がさほど多くないようで、相当前から予約しないとなかなか取れない、とは地元のガイドさんの説明です。
 実際ネットで当たっても、今回の訪問日はおろか前後もずっと満室状態でした。

ティッシュホルン方面。

 さて、どうしてもマッターホルンやブライトホルンがフィーチャーされるツェルマット地区のスイスアルプスですが、ティッシュホルンなど4000メートル級の山々は多く、ここゴルナーグラート展望台からは360度のパノラマが楽しめます。
 ゴルナーグラートに立つと、ちょうどブライトホルンの反対側。 マッターホルンからは120度くらい?右手に振ったあたりです。
 残念ながら山容の特徴の差で損をしてしまっているようです。

そろそろ下山。

 山上の展望台。
 アルコールを飲み、ブランチ的軽食(こちらも事前に準備済、というか、ホテルの朝食を少々分けて頂いたやつ)を取り、他の団体観光客の5倍くらいののんびりした時間を過ごしました。
 名残惜しいですがまた下からでも眺められそうですし、そろそろ降り仕度にかかることにします。
 30分〜40分間隔の電車運行ですし、もう一晩ツェルマット泊まりに変更済みですし、特に時間は定めずに乗車することにします。

まだまだ混雑。

 到着したばかりの電車。
 お客の下車が終わると直ちに乗り込みます。
 すでにお昼近くですが、まだまだ登って来るお客は多く、駅前改札の外は電車を降りたばかりの乗客で混雑です。
 幸い本日は、午後になっても上天気のようです。

下り勾配。

 展望台では目線の高さ近くに感じられたマッターホルン。
 発車するとすぐにグングン下って行くため、随分と見上げる感じに思えます。
 下りは山歩きのお客も多いせいか、比較的空いている車内です。

すれ違い。

 ツェルマット側起点の下の方は単線のゴルナーグラート鉄道。
 ですが、冬場のスキー客のリフト代りを兼ねているため、末端の上の区間は部分的に複線になっています。
 すれ違いを写真に撮りたい、とのポジショニングですが、現実には宣伝広告の写真のようになかなか思った場所ですれ違ってはくれません。

2016年2月28日追加

マッターホルンとすれ違い電車。

 少々(かなり)広角気味ですが、「すれ違い電車とマッターホルン」の図です。
 素人写真ですから、まあ、このあたりで良しとしておきましょう。

小雨模様。

 思ったより少ないゴルナーグラートからの乗客。
 更に次のローテンボーデンで下車客が多かったため、かなり空いていた車内ですが。
 リッフェルベルクでは一転、乗車のお客が大勢待っていました。
 あまり低い所まで歩いても木々の間の道になってしまうでしょうし、山歩きを終えて電車でツェルマットまで下りるには手頃なロケーションの駅のようです。

すれ違い。

 片道40分ばかりの行程。
 途中結構何度もすれ違いの電車と交換します。
 天気さえよければ、一日中賑わいを見せるゴルナーグラートです。

ツェルマット間近。

 ツェルマットの町まで下りてきました。 と言いたい所ですが、駅まではもう暫く距離があります。
 ツェルマットの町。
 駅や教会のある中心部はあまり変わっていませんが、訪れるたびに周辺にどんどん新しいホテルが増えているように思えます。
 特にマッターホルンが良く眺められるこの北斜面の高台に増えたように思います。
 駅からは少々遠いですが、電気自動車のタクシーか送迎車で、ということでしょうか。

間もなく到着。

 中心部にある教会が見えると、今度こそ終点駅は間近です。
 ツェルマットの駅前からブラブラと散歩、と言う程度の距離ですが、電車の窓から眺めると、結構距離がありそうな感じではあります。

ゴルナーグラート鉄道ツェルマット駅。

 終点、というか出発駅に到着です。
 この鉄道は各駅自動改札ですが、到着列車がそのまま折り返すため、下車後はサッサと改札を出なければなりません。 グズグズしていると、駅員に「早く出ろ」と急かされます。
 あまりゆっくり眺められないのが残念。

ひとまず小休憩。

 この後もう一度散歩の予定なのですが、一旦ホテルに戻って小休憩することにします。
 マッターホルン。
 山の上では晴天でしたが、正午をかなり過ぎたこの時刻になると、結構雲が掛かり気味になって来ました。


PART4 ゴルナーグラート観光編 終わり  このページのトップへ 
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